子どもたちに“新聞を読む体験”を!「新聞感想文コンクール」

知っておくと役に立つ!新聞とチラシでよく見かける4種類の紙

デジタル化の流れになっているものの、まだまだあらゆる場面で使われている「紙」。
仕事の資料や教科書など紙を使う場面は多く、デジタル端末では表現できない風情があります。
読み物でも書き物でも私たちの豊かな生活に大きく貢献してくれています。

もちろん、私たちの新聞業界も紙との繋がりは切っても切れない関係にあります。

今回は新聞・チラシで見かける主な4つの紙の種類とその特徴・知識をわかりやすいようにお届けいたします。

新聞やチラシに触れるときはもちろん、印刷物を作る場合でも、紙の知識はどこかでお役に立てるはずです。
ちょっとした知識としてチェックしてみてくださいね♪

新聞用の紙「新聞巻取紙」

まずは私たちが毎日配っている「新聞紙」についてからです。

正式名称は「新聞巻取紙」と言います。「新聞用紙」「新聞更紙」「ザラ紙」などとも言われることもあります。

新聞取巻紙は新聞の印刷に適した特徴があります。実は知られざる以下のたくさんの工夫がなされています。

丈夫なのに軽量である

お客様が新聞を持ち上げたときに必要以上に重さを感じてストレスを感じないように、紙自体が軽量化されています。
新聞取巻紙は、H紙(重量紙)・S紙(普通紙)・L紙(軽量紙)・SL紙(超軽量紙)・XL紙(超々軽量紙)と5種類あり、新聞に使われているのはL紙(軽量紙)以下の重さの紙が使われています。

軽量化するにあたって紙が薄くなるのですが、簡単に破けてはいけません。強度と厚さを保ちつつ、お客様・私たち販売店が新聞と触れやすいように設計されています。このような薄くて丈夫な紙の製造技術は日本独自のものだそうです。

私たち新聞販売店にとっても配達時に新聞が軽いことは大変ありがたいことです。

写真や文字がキレイに印刷できる

コーティングされていない紙への印刷は、写真や文字のインクが滲んでしまう傾向があります。
画用紙にペンで何か描いた際に滲んでしまった経験は誰にでもあるでしょう。

しかし、新聞取巻紙ではインクで文字や写真が滲んでお客様が見ずらくならないように、紙の厚さと印刷技術で見やすい写真や文字の再現を行っています。
また、裏側の文字が透けないようにも工夫されています。確かに立って新聞を読んでも裏側の文字は透けませんよね。

このような新聞取巻紙の厚さと軽量化、印刷技術のバランスが見やすい新聞づくりに大きく関わっています。

環境にやさしい

新聞取巻紙の原料の70〜80%は古紙が利用されています。

回収した新聞などからも再生利用されているので、最近注目されている「サステナブル」を意識した環境にやさしい紙だと言えるでしょう。
SDGsにあるような「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」に新聞取巻紙は大きく寄与することができます。

写真や文字がくっきり!「コート紙」

コート紙」とは、コート剤による光沢のある印刷用紙です。表面がツルツルとしているのが特徴です。

一般的な折込チラシやポスティングチラシなどに多く使われているので見かける機会が多い紙でもあります。主な特徴は下記の2つがあります。

発色が良く、写真や絵をキレイに再現できる

表面をコーティングしているので、色が沈んで暗くなったり、思っていた色と印刷された色の違いが少ないことが大きな強みとして挙げられます。

ツルツルとした光沢感があるので、見た方の印象もよくチラシやパンフレットなど幅広く使われています。
ただ反面、ツルツルしているので、ペンで何か書き込むなどには適していません。

比較的安価な紙

多くのネット印刷の業者がコート紙での印刷をもっとも安く設定しています。
需要が多いこと、印刷の乾きが早いため工程が若干短くなるなどのメリットがあるからです。

書き込みやすい!「上質紙」

上質紙」は、紙の表面に加工をしていないザラザラした紙です。

一般的なコピー用紙として使われている紙を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。

高い筆記性

コート紙とは逆に、上質紙はペンや鉛筆で書き込みやすい特徴があります。
ノートやメモ帳、教科書やハガキなどは上質紙が使われているように気持ちよく書き込むことができます。

用途がさまざま

前述のノートやメモ帳、ハガキはもちろん、お客様に書き込んでもらうようなチラシやパンフレットにも使えます。名刺や本の作成などにも使われています。

学校の教科書も上質紙で作られていたため、馴染み深く、温かみを感じる人も多いのではないでしょうか?

いいとこどり?「マットコート紙」

マットコート紙」は、上質紙の表面に薬品を塗布しコーティングした用紙です。コーティング剤を弱くして製造されますので、コート紙ほど光沢がありません。しっとり、スベスベした手触りです。

発色がよく、写真がキレイに印刷される

コート紙と同様に写真や文字がキレイに印刷されます。コート紙と違いツヤツヤ感はないので、少し落ち着いた印象を持ってもらうことができます。また、光の反射が少ないのでコート紙よりも見やすいです。

コート紙なのに書き込める

コート紙の名前がついてるものの、上質紙と同様にペン・鉛筆で書き込むことができるもマットコート紙の強みです。スタンプなどの押印も問題ありません。

折込チラシにはマットコート紙がいい?

私の個人的な意見ですが、新聞折込チラシの紙質には特別な指定がなければ「マットコート紙」をオススメしています。

一般的に上質紙よりも安価な価格と写真や文字の発色もよく、新聞販売店での折込チラシを組む作業でも、マットな質感で破れたり折り目が目立ったりすることがほぼないからです。

ちなみに、新聞販売店の折込チラシを組んでいく作業は「丁合機」と呼ばれる大型機械を使用している販売店が多いです。

自動丁合機 TZ-SC(プレッシオ)

内部にあるローラーで紙を一枚一枚引っ張りながら組みチラシを作っていきます。

内部にローラーがある
紙をセットした状態

マットコート紙と上質紙はこのローラーとのグリップがよく、破れたり皺が寄ったりしないのでキレイに折り込むことができます。

また、チラシをまとめる帯のような役割を果たす「親紙」(または「折り」とも呼ばれます)を選ぶ際も、マットコート紙か上質紙にする機会が多いです。
厚さにもよりますが、強度がしっかりしておりキレイに折れるからです。

小野さん

ちなみに、紙の厚さは「○○kg」で表されます。
この数値が大きければ大きいほど紙は厚くなります。折込チラシなどには70~110kgの厚さの紙が使われることが多いです。
紙の厚み(紙厚)なのに単位が「kg」なのは、原紙を1,000枚重ねた時の重さで表すからです。

紙の世界は広い

以上が、新聞と折込チラシでよく見かける4種類の紙でした。
発色性や筆記性などそれぞれが特徴があり、使用用途によってうまく使い分けたいものです。

ちなみに、ここでは取り上げませんが、ほかにもさまざまな種類の紙がございます。

紙の種類特徴
アート紙キメ細かい写真が表現力できる光沢紙
ケント紙筆記性が高くキメ細かい質感
マットポスト紙つや消し加工で表面がさらっとした質感
サテン金藤コートとマットの両方の特徴を持つ紙
クラフト紙丈夫で破れにくい、一般的に茶色の紙

印刷用だけでなく、梱包用の紙も含めると数えきれないほどの紙の種類があります。

ちょっとした紙の知識ですが、新聞や折込チラシをご覧になられたときは紙質にもちょっとチェックしてみてくださいね♪